お待たせ！またせお！アニョハセヨ！

約一週間ぶりです。一蹴カンブリア期です。
この一週間は部屋の両側の壁がどんどん迫ってきたので、しょうがなく両腕を伸ばして迫り来る壁を押さえていました。お陰で両腕共に高木ブーの腕みたく肉がたるんたるんです。たるんたるんを直すのにまた一週間かかりそうなのですが、そんな事を言っていたらダメだとお坊さんぐらい無害そうなオッサンに諭されたので日記を書いています。あくまで他人本意なリスタート。

今日もたるんたるんの腕を路面に引きずりながらバイトに行ってきました。今日はオッサン４人と倉庫内で段ボール箱に詰められた自転車をかき集めて、倉庫外に吐き出す作業をしたのですが、途中、一人目の両目が外へ外へと向いていて僕と目が合わないオッサン（上のポケモンみたいな）が「ボールペン落とした！」と言いました。一人目のオッサンは懸命に探していたのですが、見当たらず。みんなで探す事になりました。もう５０過ぎたオッサン４人が地面に這いつくばってボールペンを探す姿はＮＨＫスペシャルでした。『映像の世紀』のワンシーンです。這いつくばって、「ねえなあ・・・」「ねえなあ・・・」の大合唱。ここは草むらか池かと思うような空間に時間が流れて、結局大捜索の末にもボールペンは見つからず。。。でもね、普通僕ならボールペンの一本や二本とすぐに諦める所をね、懸命に探すオッサンの姿はね、面白いけど、物を大事に思うという大切な精神を教えてくれた気がします。それを再確認出来ただけでも、僕は満足でした。そして三々五々捜索は打ち切りに・・・４オッサン共に諦めの表情で仕事に戻ろうとした時に、僕は見てしまいました。ボールペンを無くしたオッサンの作業服の肩口の所に明らかにボールペンが刺さっているのを。背筋に戦慄が走ります。言うべきなのか？黙っておくべきなのか？
残りの３オッサンは仕事に戻りつつあります。僕はありったけの勇気を振り絞って言いました。「オッサンオッサン！肩や！肩！肩！」オッサンは肩を見ました。そして、「グエ！」と驚きの声・表情。残りの３オッサンは気付くや否や白く燃え尽きていました。次の瞬間、肩口にボールペンを見つけたオッサンは大声で、「マンガやー！！」と叫び、肩口からボールペンを抜くと、思いっきり地面に叩きつけました。ボールペンは砕け散り明後日の方へ飛んでいきました。爆笑に包まれる倉庫内。そんな景色の中で飛び散った破片に光が差し、鮮やかな七色を称えていました。
そのすぐ後にボールペン紛失オッサンが今度は手袋がないと言い出し、またその後にメガネが無いと言い出し、その内倉庫から本人が消えてしまいました。