さよならを切り出すほど強くない、優しさに溺れるほど弱くない。

なんだかんだで病院通いのついでに、簡単に出来るからという事で、ピンサロ好きの会社の先輩と共に、性病の検査を受けた。
決してやましい事があったわけではない!と先輩が言うが、どうかは分からない。
俺は定期的に受けているんだと言うが、それもどうか分からない。
おっと、僕もやましい事はない。
と言ってもやはり心辺りを辿れば、やましい。
けれど、これはあくまで前向きな対応策であり、まっすぐと真剣に向き合っているんだよ、ダディー&マム!
検査は血液&尿検査。
調べるのは、梅毒、淋病などのオーソドックスと、保険がきかぬがこの際なのでHIVも頼んだ。
結果は1週間後。
で検査を受けたのが、一週間前。
今日結果を聞いてきた。
この1週間は、やましい事柄を思い出すたびに心の中の山崎一夫に何度も
「あぶない!あぶないですよ!あぶない!」
と言われては、いつ、なんどき、誰の挑戦でも受けるストロングスタイルとは程遠い、へたれた状態で自問自答の日々だった。
怖くて、チンコを握るのもためらう自分がそこには居た。
思わず不安になり、「大丈夫か?」と一声かけて、チンコの肩をポンと叩いたりした。
もちろんチンコは無言だ。
どうせなら喋って欲しかった。

そして今日、結果を聞きに行ったわけだが、病院に行き、待ち合い。
皮膚科なもので、水虫のCMをやってる松平健のデカイポスターが貼ってあって、吉宗と目が合うたびに、
「欲に目がくらんで、主の顔を忘れたか!」
と見透かされ、怒られているような気がして辛かった。
名前を呼ばれて、診察室に入る。
入ったんだが、なかなか医者が現れないのだ。
まさか、やばい結果だけに院長とか出るのかとマズイ方に船が出ることばかり考えてしまう。
5分待っても来ない。
しかし時間が長く重たい。
ようやく医者が来た。
出来るだけ平静を装いながら、結果を待つ。
結果はオールセーフ!
ものの30病で告知は終わった。
だがシロだったからと言って、元気になれることもない。
逆にEDになるわと思った。