オイ!藤波!前田!やれるのか!

kannbenn2004-06-16


「元気があれば何でも出来る!」
最近の閣僚の発言みたいですね。
一昨日、ワールドプロレスリング視聴。
六月五日の大阪府立大会の模様を放送してました。

メインはボブ・サップが返上したベルトを巡って争う藤田対棚橋の選手権試合。

まず気になったのが、解説席に陣取った高山堂のアロハシャツの色。
夕暮れ色でした。

試合はと言うと、先日のK-1ロマネスク?で顔面へのサッカーボールキックでサップを倒した藤田が、セルリアンブルーのマット上でも顔面蹴りを連発!やりたい放題で勝ちよりました。
プロレスルールでは過去、天龍グーパンチ以外は相手の顔面への攻撃は反則でした。
あの格闘王アキラ前田は試合中、リキ・ラリアートの顔面を蹴った事で新日を追放になりました。
しかし、時は移ろい変わりました。
鈴木みのる譲りの憎たらしい笑みを浮かべて顔面にキックを見舞う猪木イズム最後の後継者に対して、レフェリーは反則カウントは数えるもののそれで精一杯。
全く止める事が出来ません。この試合での藤田の圧倒的強さ、振る舞いから来るヒール感は完全に会場を飲み込んでいました。
いつの間にこんな役者になっていたのか。鳥肌が立ちました。

しかし、結果的には敗れたものの、この試合の対戦相手である棚橋の試合ぶりに正直一番驚きました。
とにかく格闘技的な技のみで露骨に試合を進める藤田に対して、頑にドラゴン殺法で応戦しました。
ガッチリ藤田をチョークスリーパーで固めておきながらやっぱりドラゴンスリーパーに移行!
藤田が場外に落ちれば、決死のドラゴンロケット!
試合の終盤でも投げ捨てジャーマン連発からぐったり藤田を絞めには行かずにドラゴンスープレックスを狙う徹底ぶり!
これが裏目に出て、蘇生した藤田に絞め殺されるわけですが、最後の最後まで格闘技臭にプロレス臭で真っ向から立ち向かった姿には何とも言えないカッコ良さがありました。
このぶつかり合いにこれからのプロレスのひとつの形を感じました。
何て言っても、そんなのはUインターとの対抗戦での武藤・高田戦でとっくの昔に感じてた事なんですがね。
ただ格闘技戦に出て、格闘技臭をまとって結果を出した選手の場合、プロレスのリングに戻っても、ベースが格闘技臭の濃い内容にならざるを得ないのは問題です。
これから、K-1のリングに新日選手が大挙上がって皆さん結果出したら、新日の興行でプロレスが見づらいなんて事になりかねません。
GIクライマックスの決勝が試合時間3分40秒!フィニッシュホールドがギロチンチョーク!なんてのは困ります。

望みたいのは両方共に出来る選手の登場です。
ここでいう両方とは格闘技の試合では格闘技臭漂うスタイルで闘い、いざプロレスに戻って来たらプロレス臭のする試合を作れる選手という事です。
えっ?そんなん中途半端なキャラになってまうって?確かに確かに。
これはかなりのバランスを要しますし難しいですね。個人的には中西にこの役をやって欲しかったんですが、無惨夢散と砕け散りました。
健介は近い所にいますね。
小川も近いかもです。

もうこうなりゃ、さらに突き詰めてプロレス技で総合格闘技の猛者をねじ伏せる人に出てきてもらいますか!となると…やっぱり小橋とか名前が出てきてしまって結局そうなんかい!ってなってしまいますね。
でもホントこれが実現したらとんでもない事になるんですけどね。
ファンタジーとリアルが大どんでん返しで格闘技ガラガラポンが勃発です。
もうWWEなんかすぐ凌駕です。向こうは全く別ですから。
こっちは風穴ブチ空けて混ざり合いますからね。
おんなじ高さになっちゃいますから。
おんなじではないですね。プロレスが完全に浸蝕しますね。
嗚呼、でもそうなるとどちらも価値観が崩壊して最悪のケースである両方共倒れもあるかも知れないですね。
総合格闘技の日本上陸がパンドラの箱であるならば、前述の事は第二のパンドラですね。

長いねん。