破壊王逝去に添えて

破壊王、橋本が亡くなった。
強烈な回し蹴りで相手をなぎ倒し、重たいDDTで相手を粉砕してきた。
破壊王の名を欲しいままにし、近年は自らの理想のプロレス像を求め、団体を旗揚げし、様々な団体、格闘技イベントに積極的な関わっていた。
僕自身、新日プロを離れ、あくなきまでに求道者の如く活動した事は、尊敬するし、そんな愚直なまでの姿に、多くのレスラーが感化され、その背中を追い掛けたのだと思う。
その人となりは、リングとはかけ離れていて、新日時代に、移動バスの中で、おならをしては長州に怒られたり、試合会場のトイレが客、選手共同で、ライガーのマスクを被り大きい方をしに行ったりと、そんなエピソードに裏打ちされたキャラクターは、ファンだけでなく、選手からも愛されていた。
そんな橋本が、小川との一連の抗争で、自らの全てを賭けて、さらけ出して、負ける度に、いろんなものを失いながらも、最後まで懸命に闘い続けた姿には、トーコンだー!とかプロレスだからとか、そんなあやふやな、まやかしの言葉を超越して、とにかく、一人の人として、僕は胸躍らされ、胸打たれた。だから近年は怪我も含め、いろいろあって華々しい活躍は出来なかったが、僕の中で、橋本は色褪せること破壊王、橋本だった。
やっぱり爆勝宣言を聴くと、とんでもなくテンションが上がる。
今回の逝去の報に接してから、改めて思い出すことがたくさんあった。
遅過ぎるが、久々にプロレスを観に行こうと思う。