チンコと財布を両睨み


大阪の友人から、深夜にメール。
一言、『僕は東京という街を一生恨みます。』という一文。
たぶんに昨日の日記の内容を見てのものだろうと思われる。
確かに昨日の日記を読む限りでは、僕の日々はセックスと金だけのようで切ない。
そんな風に僕は変わった、僕を変えた東京を恨むということなのだろうか。


ついに上京から一年。
別にチンコと財布だけを眺める生活に陥ったつもりはないけれど、確実にそのベクトルは
太く、強くなっているのだろうか。
即物的な欲求を満たす事に神経を使っている?


仕事ではやっと少しではあるが、認めてもらえ、文章も書かせてもらえるようになった。
東京駅の構内でも、ほとんど迷わなくなった。
やしきたかじんの顔も忘れた。


進歩なのか、後退なのか。
それすら考えず、ひたすらに一年を過ごしたら、こんなんなっていた。
なるようになると思うのは簡単だが、少しでも日々のあちらこちらに点在する、
決断の瞬間を大事にしようと思う。
そりゃあ計画的に地図を広げ、コンパスを使って、経路を見つけ出すのは素晴らしい。
が僕にはそんな余裕も、力もない。
ただ、そうではあるけれど、日々が無駄にはならぬように、少しでも一日に厚みを持たせる事は可能なはずである。
ただ、過ごすだけではなくて。